【勉強会用】1.デシジョンテーブル(決定表)とは?

JSTQBの定義>
 入力データや入力条件の組み合わせに対する処理や出力結果を
 表(テーブル)にまとめたもの。


●補足
 入力データ間に相互作用があると論理関係が複雑になるが、デシジョンテーブルで視覚化する事により、入力と出力を簡潔に整理できる。

開発者・テスト設計者が早期に仕様書へ記載してレビューする事で、複雑なビジネスロジックに対する認識齟齬が起きにくくなる。
(文章や単純な表による表現では、書き方・読み方の不統一が問題。)

フローチャートの代わりとして用いる事が可能で、システム関係者以外でも容易に読み取れる図式表現である。デシジョンテーブルは決定表とも呼ばれ、"意思決定"を文書化する用途で使用される。例えばマネージャの意思決定をメンバへ事務的に遂行させ、例外事項はマネージャにエスカレーションするといった整理でまとめる事もできる。



●歴史
 1950年代にはフローチャートや文章の弱点である、書き方によって単純にも複雑にもなってしまう点を解決するため、米国で使用されていた。
1970年には、日本にもデシジョンテーブルの翻訳本が出版され、システム開発に応用され、テーブルからプログラムを自動生成する用途にも使われている。

今日では、ソフトウェアテストにおけるホワイトボックステスト技法として位置づけられ、独立した1つのテーマとして扱われる事は少ない。


●参考書籍
 ・JIS規格 JIS X 0125 決定表 1986年
  (ジュンク堂など書店で購入可能)


 ・デシジョン・テーブル入門
  ハーマン・マクダニエル 著,岸田 孝一 訳 日本経営出版会 1970年
  (国立国会図書館、東京都立図書館で参照可能)


 ・デシジョンテ-ブルによるプログラムフロ-チャ-ト
  清田進 著 日刊工業新聞社 1971年
  (国立国会図書館、東京都立図書館で参照可能)


 ・JaSST'09東京 E4 初心者向けテスト技法演習 -テスト技法の基本のキ-
  (www.jasst.jp/archives/jasst09e/pdf/E4-1.pdf )


 ・はじめて学ぶソフトウェアのテスト
  リー・コープランド (著), 宗 雅彦 (翻訳) 2005年


 ・ソフトウェアテスト実践ワークブック
  レックス・ブラック (著), 成田 光彰 (翻訳) 2007年